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放射線から守るレシピ

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切り干し大根の中華風

民報新聞49回3月19日号
「放射線に負けない健康レシピ」「切り干し大根の中華風」


亡き母が寝たきりになったのは、階段から落ちて骨折してからでした。義母が車椅子になったのも、寝起きに転んで腰を骨折してから。骨折は怖いと分かっていたはずなのですが、油断でした。凍った道路で滑って転んで腰をしたたか打ち、いまだに立ち上がる時や起き上がる時に、ビビビと強い痛みがあります。それなのに、ゴミ出しに行った時にまた滑って転び、今度は右手首を痛めました。「気をつけろと言っただろ。去年できたことだって、できなくなっているんだぞ」と叱られました。あーショック、若くないって大変。骨を丈夫にするにはどうしたらいいか、今の最大の関心事です。

一口アドバイス

厚生労働省推薦の骨粗しょう症を防ぐ「骨作り」アドバイスでは、切り干し大根が推奨されています。それもそのはず、切り干し大根は野菜の中でもカルシウムなどのミネラル類がとりわけ多く含まれています。同じ量の生の大根と比べると、カルシウムは23倍、鉄分は49倍、マグネシウムは17倍です。しかし、切干大根のセシウムを心配している人も多いようです。県の農業総合センターによれば、切り干し大根から比較的高いセシウムが検出されたのは、大根の乾燥による濃縮ではなく、また空間線量にも関係がなく、干す場所によります。壁を背にした場所、地表に近い場所では、チリが舞いやすく吹き溜まりができ、付着が多くなります。壁際や地表から離し、風通しのよい場所で作るのが最良のようです。

切り干し大根の中華風(4人分)

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「材料」
切り干し大根30g 、キュウリ1本、白炒りゴマ大さじ2、酢大さじ1、砂糖小さじ1、オイスターソース大さじ1、ゴマ油大さじ1

「作り方」
①切り干し大根は、たっぷりの水でもどして、軽く水気を切る。
②切り干し大根は、長いものはザク切りにする。
キュウリは5cm長さの細切りにする。塩少々(分量外)を振ってしばらく置き、水気を軽くしぼる。
③ 炒りゴマは、大さじ1をすり鉢ですり、残りの半分はそのままにする。
④ 酢・砂糖・オイスターソースを合わせて、よく混ぜ合わせる。
⑤ ボウルに、切り干し大根・胡瓜・④の合わせ酢・③の白ゴマ・ゴマ油を入れてよく混ぜ合わせる。
# by memesk | 2013-03-20 15:46 | おかず

温野菜

民報新聞48回3月12日号
「放射線に負けない健康レシピ」「温野菜」


東京のスカイツリーのほぼ真下にある夫の実家には、入院中の義母と弟家族が暮しています。震災以後は長男も居候しています。今日も大食いの長男から「帰りが遅くなったのに、イタチョーが食事を作って待っていてくれた」とメールがありました。弟は木更津で板前、イタチョーとして腕をふるっています。いつ行っても嫌な顔ひとつしないで、温かく迎えてくれます。年末に家族8人で1週間ほど押しかけた時に、作ってくれた温野菜。家や仕事場では、こんなシンプルなまかない飯が「うまい」ようです。野菜を並べた皿ごと冷蔵庫に入れて待っていてくれたので、チンをしてすぐ食べられました。あまりのおいしさに、
朝も食べ、昼も食べました。飽きない!

一口アドバイス
野菜が簡単にたくさん食べられ、電子レンジを使えば3~4分でできあがるので、忙しい人にはぴったりです。今のところ、福島の野菜類で放射性物質が心配なものは見当たりません。しかし、セシウムとの闘いは長期戦です。これからの季節は家庭菜園をなさる方も多いと思いますが、土にはまだセシウムはあります。とりわけ幼い子がいる家庭では、先ずはよく洗うことが大切です。また皮をむけばかなり減らせます。キャベツは、外側の皮を数枚むけば減らせます。野菜は繊維質も豊富ですから、排出する力にも期待し、免疫力をあげるためにもせっせと食べましょう。

「温野菜盛り合わせ」(4人分)

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「材料」
グリーンアスパラ1~2束、サツマイモ1/2個、大根1/4本、カボチャ50g、ニンジン1/2本、シメジ60g、キャベツ4枚

「作り方」
①野菜はタワシでよく洗って泥を落とし、大根、ニンジン、カボチャは皮をむき、サツマイモは皮付きのまま1センチ厚さに切る。グリーンアスパラは、根元5センチほどの硬い皮をピーラーでむき、1本を四等分に切る。シメジは石づきを取り、ほぐす。キャベツは良く洗い、食べやすい大きさに切る。
②蒸し器に布巾またはキッチンペーパーを敷き、材料を並べて5~8分蒸す。電子レンジのときは、材料を皿に並べてラップでおおい、3~4分間チンをする。
③好みのタレで食べる。
たれ
・オリーブ油と塩・こしょう
・酢醤油(1:1)
# by memesk | 2013-03-13 20:20 | おかず

焼きリンゴ

民報新聞47回3月5日号
「放射線に負けない健康レシピ」「焼きリンゴ」


チェルノブイリ原発事故の影響で、子どもの甲状腺がんなどが多発したベラルーシ共和国。子ども達の内部被曝を防ぎ健康を守るために、学校や保養施設では様々な取り組みがなされていました。①徹底した線量測定、②セシウムの排泄を促し免疫力を高めるリンゴなどの果物を食べる、③よく洗う、塩・酢に漬ける、ゆでる、加工するなど、放射性物質を減らす工夫。誰でもが簡単にできることばかりです。政府は「セシウムの汚染があるところで健康に暮らすには、方策を知り、実行すること」と、子どもや住民への教育に力を入れていました。セシウムの臓器の取り込みを減らし、免疫力をアップさせるため、もっとリンゴを食べましょう。

一口アドバイス
ベラルーシで「リンゴのセシウムの汚染はどうか」と聞いたら、「最初から、リンゴはまったく問題がない数少ない食品でした」とすぐに明確な答えが返ってきました。福島のリンゴも「基準値以下」「検出せず」です。リンゴ、桃、イチゴ、みかんなどの果物には、セシウムを排出させるペクチン(水溶性の食物繊維)や免疫力に重要な役割を持つビタミンやミネラルが多く含まれています。フィンランドでの25年間におよぶ疫学調査の結果でも、りんごは肺ガンに対してリスクを58%低下させ、すべてのガンに対して17%リスクを下げます。寒い季節に食べるには、消化がよく熱々の焼きリンゴがおすすめです。

焼きリンゴ(4人分)
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「材料」
りんご2個、砂糖(蜂蜜)小さじ1、バター小さじ1/2、(好みで)シナモン少々 ・ラム酒少々

「作り方」
①よく洗ったりんごを横に二つ割りにし、先が尖ったスプーン(グレープフルーツ用のスプーンなど)で芯をくり抜き、皮に、つまようじで15箇所くらい穴をあける。

くり抜いた穴の中に砂糖(蜂蜜)、バター、好みでシナモン、ラム酒を入れる。

180度に熱したオーブンで、30分~40分くらい焼く。

メモ
*ちょっとボケ気味のリンゴや、イマイチの味のリンゴでも最高に美味しくなります。
*リンゴの汁が出るので、皿に載せて焼きます。
*トースターや電子レンジでも作れます。電子レンジで作るときは、深めの耐熱皿に入れてラップをかけ、レンジに入れ500wで5分間チンし、ラップを外してトースターへ移し、5分ほど焼き、軽く焦げ目をつけます。
*蒸し器で作るときは、湯気の上がった蒸し器で15~20分蒸します。
# by memesk | 2013-03-13 20:18 | おやつ

みそ

民報新聞46回2月日号
「放射線に負けない健康レシピ」「みそ」


30年以上も前になりますが、始めて味噌つくりに挑戦した時のことです。ご近所の飲み仲間4人で、同じ大豆、米、塩、麹を用意して一緒に作りました。1年過ぎてから、作った味噌を持ち寄り試食してびっくり。まるで味が違っていました。そして、4人とも「自分の味噌が一番美味しい」と思い、譲りませんでした。以来、味噌つくりを続けてきました。「もうやめよう」と思ったことも何度かありましたが、家族に「家の味噌しかうまくない」「家の味噌以外は食べられない」と言われ、なんとか続けてきました。味噌汁はもちろん、味噌にぎり、味噌田楽も絶品です。

一口アドバイス
1986年、日本がん学会で、当時国立がんセンター研究所の平山(ひらやま)雄(たけし)所長により、16年間にわたる6つの都道府県に住む40歳以上の男女26万人の味噌汁と胃がんの関係で、胃がん以外のがんについても、「味噌汁をよく飲む人ほど死亡率が低い」という調査結果が報告されました。また2003年に米国立がん研究所誌(電子版)に掲載された研究によれば、「乳がんを発症した人の割合は、味噌汁を1日3杯以上飲んでいた人は、1日1杯以下の人と比べて、40%低かった」というのです。さらに、「原爆被爆者の中で無症状の人たちは、普通の人より多くの味噌を日常的に使っていた」ことから、広島大学原爆放射能医学研究所伊藤明弘教授は、味噌で放射性物質による障害を抑えられるのか、実験動物のマウス(ねずみの一種)を使って実験し、消化器の細胞の回復を促進する作用があること、肝臓がんの発生が三分の一に抑えられることを明らかにしました。味噌はすごいのです。

味噌
「材料」
大豆6キロ、麹6キロ、塩3キロ

「作り方」

①大豆はゴシゴシとよく洗い、大豆の2倍から3倍量の水に一晩つけておく
②麹は塩とよく混ぜ合わせる。手のひらでもみほぐすように全体を均一にし、麹の一粒、一粒がパラパラになったらOK。
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③一晩おいた豆は、いったんザル等にあけ水を切り、さらに洗い、煮豆を煮る様な感じで水を加えながら大豆が指でつぶれるくらいまで、弱火で8~10時間煮る。時々アク取りをし、吹きこぼしに注意する。(圧力鍋を使うと早い。火にかけて泡を取り除いてから、圧力鍋に蓋をして圧力をかけるようにすると、大豆のゆで汁が吹きこぼれにくい)
④大豆が煮あがったらザルにあけて、煮汁(種水)は捨てないでとって置く。種水は、あとで使う。

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⑤煮あがった豆を冷めないうちにスリコギ等ですりつぶす。多少の粒が残っていてもかまわない。(ミンサー(ひき肉機)で挽く方法は簡単で便利)

⑥すりつぶした煮豆に②をムラなく混ざるように気をつけ、④の種水を足しながら粘土程度の固さになるまで混ぜ合わせる。

⑦仕込み用の桶に塩を振り、⑥はゲンコ大くらいの玉に丸めて投げ入れ、すきまのない様に隅々まで詰め込み、表面を平らにし、笹の葉を敷き詰め、ラップで覆い、押しぶたをして、重石を置く。日が当らない、温度変化の少ない涼しい場所に保管して熟成させる。(重石の目安は、仕込む重量の2~3割を目安に)
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⑧3ヶ月位過ぎると、熟成が進んでくるので、この時期に天地返しか容器を移し変えて、表面を平らにして、最初と同じように、笹の葉を敷き詰め、ラップで覆い、押しぶたをして、重石を置く。この時に、カビを見つけたら取り除く。(白カビは酵母の一種の産膜性酵母。旨みなので取り除かない方が良いと言う人と、味噌の味を悪くするという人がいますが、私は臭いをかいで、いい匂いだったら取り除きません。黒カビや緑色その他の色のカビの場合は雑菌によるカビなので取り除く)

メモ

*大豆6キロ、麹6キロ、塩3キロは我が家の仕込み量。家族構成によって、その半分、あるいは、大豆1キロから作ってみてはいかがでしょうか。
*汚染のない笹の葉が手に入らないときは、そのままラップをかぶせてもよいと思います。
# by memesk | 2013-03-07 17:49 | 味噌

塩麹

民報新聞31回10月30日号
「放射線に負けない健康レシピ」「塩麹」


「うまいなあ!」料理を滅多にほめない人から言われると、こそばゆい。「塩麹でまろやかな味でしょ」なんて、すぐ調子に乗って解説しそうになる我が身をぐっと抑えます。食卓に評論、解説は無用、おいしければ、それでいい。夫が好きなものは、私には手が届かない蕎麦、寿司、刺身で、嫌いなものは私が好きなカボチャ、ヒジキなどの煮物。この違いを、長い間嘆き続けてきましたが、自分が食べたいから煮物は作ればいいのだと思うようになったら、いつのまにか私が作る煮物や豆を「美味しい」と言うようになり、私も夫が打つ蕎麦や、寿司が大好きになっていました。

一口アドバイス
放射性物質による汚染が心配な魚類。東京海洋大の水口憲哉名誉教授によれば、アジ、サバ、ブリなどは、もともと汚染が少なく、今年になってさらに測定値が下がってきているというのです(10月2日付本紙)。アラ、うれしい!早速アジを買ってきました。セシウムは水溶性なので、焼く、揚げる、蒸す調理法は、食品中に閉じ込めてしまいます。煮付け、酢漬けや塩漬けなど食品から水分が出る調理法のほうが、セシウムを減らせます。しかも、この最強の発酵食品、「塩麹」を使えば、10分漬けただけでも、1週間漬けたような深い味わい。味もワンランクどころか数ランク上がり、免疫力アップにもなって、一挙両得です。

アジと野菜の塩麹漬け(4人分)
塩麹
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「材料」
麹200g、塩50g、水280ml(塩10%)


「作り方」
①麹は手でこすりパラパラにする。

②水は沸騰させ、塩を入れて溶かし60℃まで冷ます。

③麹を②に入れ、タオルなどに包んで2~3時間保温し、さらによく混ぜ合わせる。

④保存容器(ガラス製または陶製など)に入れ、熟成させる。

1日1回ほどかき混ぜる。夏場は1週間ほど冬場は2週間ほど熟成させる。でき上がりは麹の芯がなくなり、おかゆのようにトロリとしてくる。蓋を開けると甘い香りがしてくるのでわかる。保存は冷蔵庫で、半年ほどで使い切る。

鯵と野菜の塩麹漬

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①赤・緑ピーマン、エリンギは食べやすい大きさに切り、塩麹をまぶして10分ほど置く。
②鯵は、内臓を取り、エラも取り除いてよく水で洗い、水けをふく。盛りつけたとき表になるほうの腹に飾り包丁を入れる。
③鯵に塩麹を小さじ1~2をまぶし、10分間ほど置き、グリルでこんがりと焼き、皿に盛る。
④赤・緑ピーマン、エリンギもグリルで焼き色が付くまで焼き、盛り付ける。

メモ
塩麹は、野菜、スライスした肉、魚の切り身、ゆで卵、豆腐、ゆでたキノコなどにまぶして10分から半日程度置き(夏は冷蔵庫で)、そのまま、あるいは肉、魚などは焼いて食べます。
# by memesk | 2013-03-07 17:41 | 漬物